2016年12月21日
2016年12月12日、13日に開催された第14回クリティカルソフトウェアワークショップ(WOCS2: Workshop on Critical Software System)にて、「標準ソフトウェアプラットフォーム構成の改善検討」と題した講演を行いました。
名称 | 第14回クリティカルソフトウェアワークショップ (14thWOCS2) (URL:http://www.ipa.go.jp/sec/events/20161212.html) |
講演日時 | 2016年12月12日(月)14:45~15:15 |
会場 | 東京都千代田区神田駿河台4-6 ソラシティカンファレンスセンター(1F、2F) (URL:http://solacity.jp/cc/access/index.html) |
講演テーマ | 標準ソフトウェアプラットフォーム構成の改善検討 |
講演者 | 株式会社サニー技研 車載事業部 車載2課 品川 雅臣 |
主催 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA) 独立行政法人情報処理推進機構(IPA) |
講演の中ではAUTOSARを題材として、標準ソフトウェアプラットフォーム構成の改善検討を実例も交えて紹介しました。一般的なAUTOSAR BSWが抱える問題として処理負荷、マイコンリソースの増大、コンフィグレーションの複雑さがあります。これに対して、サニー技研では、AUTOSAR BSWのユーザーである自動車部品サプライヤーとワーキンググループを組み、16ピットクラスのマイコンが多く使われるボディー系ECUに絞ってAUTOSAR要件を検討しました。
このワーキンググループ活動の中では、以下の3つの目標を掲げました。
- ソフトウェアプラットフォームが使用するROMサイズを30KB未満に!
マイコンROMサイズ128KBの場合30%以下に - 32MHzの動作周波数でソフトウェアプラットフォームの負荷率を20%以下に
- AUTOSARを簡単に導入したい
CAN通信部分の効率化、アーキテクチャ構成の効率化や必要機能の絞込みを進めた結果、以下の最適化が実施できました。
- モジュール数:50%削減
- 機能:40%削減
- コンフィグレーション項目:90%削減
当初掲げた目標を達成し、この取り組みを通して、16ピットクラスのマイコンにおいてもAUTOSAR BSWを標準ソフトウェアプラットフォームとして適用できる目途付けが出来たことは大きな成果になっています。
講演後、聴講者の皆様から多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。
詳細は、第14回クリティカルソフトウェアワークショップの下記Webサイトをご覧ください。
http://www.ipa.go.jp/sec/events/20161212.html