2018年9月25日に当社主催の「自動運転時代の車載制御ネットワークの現状と未来」と題した車載セミナーを開催しました。
セミナー概要
名称 | 自動運転時代の車載制御ネットワークの現状と未来 |
日時 | 2018年9月25日(火) 13:30~16:35 |
会場 | ウインクあいち 1101会議室 |
主催 | 株式会社サニー技研 |
協賛 | 菱電商事株式会社、NPO法人 TOPPERSプロジェクト |
セミナープログラム
講演1:ネットワークセキュリティとCAN FD
ご講演者 | 名古屋大学 大学院情報学研究科 付属組込みシステム研究センター 特任准教授 倉地 亮様 |
概要
近年、自動車の制御システムに対するセキュリティ攻撃事例が多数報告されている。一方、車載制御ネットワークは新しいプロトコルへと移行が進められており、セキュリティ強化や効率的に新しいプロトコルを使用するためのスケジューリング手法が必要とされている。本発表では、CANやCAN-FDに対するセキュリティ強化手法とスケジューリング手法に関する最新の動向について取り上げる。
講演2:車載ネットワークの進歩とCAN FDの可能性
ご講演者 | 株式会社サニー技研 車載事業部 車載2課 グループマネージャ 品川 雅臣 |
概要
近年、自動運転、OTAなど新しいシステムやハッキングなど新たな脅威に対応するため、車載ネットワークの重要性が増している。本講演では、車載ネットワークの進歩を振り返りつつ、実用化が目前に迫っているCAN FDの可能性について、取り上げる。
特別講演:JASPARが進める車載Ethernet最新技術と業界動向について
ご講演者 | JASPAR 次世代高速LAN WG 主査 後藤 英樹様 (トヨタ自動車株式会社 電子プラットフォーム開発部 車載セキュリティ開発室 グループ長) |
概要
JASPARではEthernetの車載化に向けた要素技術開発とその標準化に取組んでいる。現在JASPARが注力しているEthernetセキュリティ、1Gbps車載Ethernetの開発・評価活動を中心に解説するとともに、将来の車載ネットワークアーキテクチャとして有望なSDN(Software Defined Network)についても紹介する。
基調講演:情報セキュリティ技術の最新動向
ご講演者 | 三菱電機株式会社 開発本部 役員技監 松井 充様 |
概要
あらゆる機器がネットにつながるIoTの時代では、生産性の向上や快適なライフスタイルの実現など、世界を大きく変える新サービスの誕生が期待されている。その一方で機器がネットにつながることで、これまで問題になることのなかったセキュリティ上の課題が深刻になることも明らかになっている。本講演ではこれらIoT時代の脅威の現状とその対策に関する話題をいくつかとりあげ、その最新動向を解説する。
懇親会
セミナー終了後、懇親会を開催しました。ご参加された皆様で和やかな歓談と情報交換・交流し、充実したひと時となりました。
セミナー開催の背景
昨今、 CAN FD、CXPI、Ethernetなどの次世代車載制御ネットワークが広く知られるようになり、ECUへ搭載されようとしています。これらの車載制御ネットワークの応用について、サニー技研はいち早く取り組みを行っていることもあり、当社の車載ネットワークツールやソフトウェアをご活用いただいているお客様からは、次世代ネットワークやセキュリティのお問い合わせが増えてきております。 次世代ネットワークを利用する上での技術・課題・将来性など、お問い合わせ内容は多岐に渡っており、このような疑問にお答えするセミナー開催のご要望をいただいておりました。
これらの背景から、当社としても、このたび次世代のCAN FD/CANアナライザ「MicroPeckerX」(マイクロペッカーエックス)を発表させていただく機会に合わせて、次世代車載制御ネットワークのセミナーを企画し、専門家の方々をお招きしてのセミナーを開催することになりました。
このセミナーを通じて、お客様と次世代車載制御ネットワークの情報を共有すると共に、技術向上を図る集いとなれば幸いです。