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第4回 [関西]ものづくり AI/IoT展への出展のお知らせ

2021年10月6日(水)~8日(金)インテックス大阪で開催される「第4回[関西]ものづくり AI/IoT展」に故障予兆検知AIエッジシステム「qMINERVA」を出展いたします。

AI_Iotロゴ

 

名称 第4回 関西 ものづくり AI/IoT展(第24回 関西 ものづくりワールド内)
https://www.japan-mfg-kansai.jp/ja-jp/about/aiotex.html
開催日 2021年10月6日(水)~8日(金)10:00~17:00
会場 インテックス大阪
https://www.intex-osaka.com/jp/
主催 RX Japan株式会社
ブース番号 2号館(Hall2) 2-10

 

出展概要

世界初!量子ニューラルネットワーク機械学習搭載の予兆検知AIエッジコンピューティング

兵庫県立大学との共同研究による、世界初の量子ニューラルネットワーク機械学習による故障予兆検知AIエッジシステム「qMINERVA」を参考出展します。

qMINERVAは、「製造装置の故障予兆を安価・軽量に検知する量子機械学習エッジコンピューティングの開発」と題した中小企業庁の令和元年度戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)の採択事業となります。今年度で3年目となる開発成果を皆様にご覧いただきたく初公開いたします。
サニー技研のブースにて、ぜひご覧ください。

qMINERVAイメージ

 

設備保全の課題と、故障予兆検知AIシステムqMINERVAによる次世代メンテナンス

設備の老朽化、人手不足の保全管理者、定期検査による保守費用の増加など、設備保全の現場では様々な問題を抱えています。突発的な設備故障は、生産ラインを止めるだけでなく、保全管理者の緊急呼び出しなど心理的負担が大きいトラブルです。そのため、故障が発生する前に保全する考え方としての予防保全が一般的に広く導入されていますが、設備故障の有無に関係なく時間基準を基に定期検査・修繕を行うため、保全コストがかさみ、ロスの大きいことが課題となっています。また、設備状態の確認は、保全管理者の経験と勘による判断に依存するところが大きく、人材の固定化につながる課題もあります。

保全費用削減や設備稼働率向上などの課題に対する次世代の保全合理化メンテナンスとして、状態基準保全による予知保全の考え方が登場しました。予知保全は設備の状態監視により、予兆を掴んで故障発生を予知し、最適な時期に保全を行う考え方です。設備の状態に合わせた保全活動を行うため、設備の稼働時間を伸ばし、人手不足の保全管理者のリソースを有効活用し、保全コストを大幅に削減することが可能になります。

保全比較

 

qMINERVAは、既存設備に後付け可能な故障予兆検知AIシステムです。設備に取り付けたセンサーデータを小型機器が機械学習し、故障時期を未来予測します。故障時期を事前に把握できることで、突発故障を防ぐプロアクティブメンテナンス(積極保全)や故障時期に合わせた部品交換の準備、突発故障による保全管理者の緊急呼び出しなどを防ぐことが可能になります。

量子ニューラルネットワークアルゴリズムが実現する高速学習AI技術

qMINERVAは、兵庫県立大学との共同研究により、量子力学の性質をニューラルネットワークに適用した独自の量子ニューラルネットワーク機械学習による予兆検知エッジコンピューティングシステムです。

一般的に機械学習の効果は学習データの質や量に依存しますが、ディープラーニングによる機械学習は、多量なデータを繰り返し処理するため、計算能力の高いコンピュータを必要とします。そのため中央集権型ネットワークのコンピュータシステム構成にならざるを得ず、高性能コンピュータの高負荷計算処理は、その消費電力も課題になります。

qMINERVAが搭載する量子ニューラルネットワーク機械学習は、従来のディープラーニング型ニューラルネットワークと比べて1/10の高速学習性能に加えて、高い安定性、信頼性を持った機械学習アルゴリズムです。量子ニューラルネットワークの特長として、量子並列性(量子力学的な重ね合わせにより並列処理を実現)により、少ないニューロン素子数で高い性能を発揮します。そのため、小型機器のマイクロコンピュータでのエッジコンピューティングによる機械学習AIの実現に成功しました。

qMINERVAでは、機械学習のための高性能コンピュータシステムは不要なので、低コストで省エネルギーな設備保全のスマートファクトリー化に貢献します。

QNN比較図

 

qMINERVAが実現する効率的な設備保全

サニー技研では40年以上に渡って、工場の生産管理システムや設備保全システムなどファクトリーオートメーションのシステム構築をお手伝いしてきました。工場には高価な設備機械が並び、保全管理者は安定稼働のために日夜、設備メンテナンスに尽力されている一方、設備トラブルが起きれば、緊急対応に飛び回る姿を当社も陰ながらサポートしてきました。

qMINERVAは、サニー技研のこれまでの経験の中で生まれた研究成果物です。設備保全管理者の心理的負担を軽減し、定期検査のコストを削減。低コストで省エネルギーなエッジコンピューティングによるAI技術で、ユーザーが手軽に導入できる予知保全を目指しています。

一般的に機械学習による未来予測は教師データとして故障発生時のデータを事前にインプットしておく必要があります。しかし、設備を故障させるわけにもいかず、故障データの準備が課題となっています。qMIERVAでは、予兆を検知した際、それが異常につながるかを保全管理者との対話型で学習します。この仕組みは、機械学習の教師となる故障データが事前に不要なだけでなく、保全管理者の経験による判断をAIが学び、より賢い未来予測を実現します。

qMINERVA導入イメージ

 

設備保全は予防保全から予知保全へ

qMINERVAが定期検査にかかっていた保全費用を大幅に削減し、計画的なメンテナンスを実現します。エッジコンピューティングによる高精度な故障予兆検知を1台から導入できる安価な予知保全システムとして、2022年度からのご提供を計画しています。ぜひ、サニー技研の展示会ブースでご覧ください。

qMINERVA測定実験
開発中のqMINERVA測定実験の様子

※株式会社サニー技研では、コロナウィルスによる主催者側からのガイドラインに基づき、様々な感染拡大予防策を実施し、展示会へ出展いたします。