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MicroPecker ECU適合RAMモニタ for Renesas OCD 製品情報

MP-R2

OCDインターフェイス対応リアルタイムRAMモニタです。

MicroPecker RAMモニタは、組込みソフトウェア開発においてマイコンに搭載されているデバッグインターフェイスを利用することで、タ―ゲットプログラム実行をブレークすることなくリアルタイムでRAMデータのモニタリングやデータ収集が可能になります。

MP-R2

MicroPecker RAMモニタ for Renesas OCD《S810-MP-R2》は、使用部品の生産中止に伴い、2024年3月末で販売を終了させていただきます。長らくご愛顧いただき、誠にありがとうございました。

製品保守(修理)サポートにつきましては、2025年3月末で終了とさせていただきます。
尚、保守部品が無くなり次第、製品保守(修理)サポートを早期に終了させていただきますので、何卒ご了承ください。

特長

ルネサスエレクトロニクス製OCDインターフェイス対応RAMモニタ

ECU適合RAMモニタ for Renesas OCDは、ルネサスエレクトロニクス製車載向けマイコンに組み込まれているOCD(On-Chip Debugger)インターフェイスに対応したRAMモニタです。

ルネサスエレクトロニクス製車載向けマイコンのR8C/3xシリーズ、R8C/5xシリーズに対して、1線式でプログラムのトレースやRAMモニタデータ収集などを実現します。
また、M16C/50シリーズには、2線式でプログラムのトレースやRAMモニタデータ収集などを実現します。

マイコンのOCDインターフェイスを利用することにより、RAMモニタ用の常駐プログラムは不要なので、ローエンド・マイコンでもマイコンリソースに余計な負荷をかけることなくリアルタイムにRAMデータのモニタリング、ロギングが可能です。

 

RAMモニタ機能

ターゲットボードに搭載されているマイコン内蔵RAM領域のデータを、設定された周期でモニタします。

  • ターゲットマイコンからのRAMモニタデータサンプリング周期の指定が可能です。
  • モニタ対象アドレスは、最大64個[*1]の設定が可能です。
  • モニタ対象アドレスから取得するデータサイズ(1Byte, 2Byte, 4Byte)の指定が可能です。
  • データ表示形式(2進数、10進数、16進数、浮動小数点数、物理量変換値)の指定が可能です。
  • RAMモニタデータの表示更新間隔(100ms~1000ms、10ms単位)の指定が可能です。
  • ターゲットプログラム作成時のコンパイラパッケージが生成したシンボルファイルからシンボル情報を読込みモニタ対象アドレスの指定が可能です。
[*1]:実際にモニタ可能なアドレス数は、サンプリング周期や通信ボーレートによって異なります。

S810-MP-R2 MainGUI

 

RAMモニタデータのロギング機能

RAMモニタデータをファイルに出力します。

  • RAMモニタデータをCSVファイル形式で保存します。
  • ロギング先のロギングファイル名の指定が可能です。
  • 保存するデータの形式指定(2進数、10進数、16進数)の指定が可能です。
  • RAM値が設定条件に合致した際にロギングを自動開始、停止するトリガー機能があります。

 

RAMモニタデータのグラフ表示機能

RAMモニタデータをグラフ表示します。

  • グラフ表示は、モニタ対象アドレスから最大16個まで指定が可能です。
  • グラフ領域の表示色や表示設定の変更が可能です。
  • グラフデータをCSV形式、またはグラフログ形式のファイルで保存が可能。
  • グラフログ形式で保存したファイルを開いて、グラフ表示を再現させることが可能です。
  • グラフの拡大や縮小、カーソル設定が可能です。

 

RAMデータ書き換え機能

RAMモニタ中[*1]、または、RAMモニタ停止中にターゲットマイコン内臓RAMの任意のアドレスに対して、データ書込み[*2]が行えます。

  • 書込み対象のアドレスは32点まで指定可能です。
  • 書込みデータサイズ(1Byte、2Byte、4Byte)の指定が可能です。
  • 指定した書込み対象アドレスのデータ取得、画面表示が可能です。
[*1]:RAMモニタ中にRAMデータ書き換え(取得)を実行した場合、RAMモニタ、ロギングは一瞬中断します。
[*2]:書込みデータ形式は、16進数入力のみとなります。

 

リプログラミング機能

OCD通信による、マイコンのFLASH書き換えが可能です。

  • Sフォーマットファイルを指定したユーザROM領域のみ書込みが可能です。
  • ユーザROM領域外のデータが含まれる場合も、ユーザROM領域のみを書き換えます。
  • セキュリティIDが設定されたマイコンへの書き換えにも対応します(要セキュリティID入力)。

 

対応マイコン

 

対応マイコン デバッグI/F 製品名 製品型名
R8C/32, R8C/33, R8C/34, R8C/36,
R8C/54, R8C/56, M16C/5M, M16C/5L
OCD MicroPecker ECU適合RAMモニタ for Renesas OCD S810-MP-R2

 

対応デバイスリスト

《S810-MP-R2》対応デバイスリスト:S810-MP-R2_devlist.pdf (144,246 Bytes) [2014/8/29]
※対応デバイスリストはPDFファイルですので、ダウンロード後、Adobe Readerでご覧下さい。
 使用上の制限事項もあわせてご確認ください。

 

本体仕様

製品型名:《S810-MP-R2》
製品名:MicroPecker ECU適合RAMモニタ for Renesas OCD

同梱品

  • MicroPecker本体
  • MicroPecker用OCDケーブル
  • USB延長ケーブル
  • ソフトウェア、マニュアル(Webサイトからダウンロード)
S810-MP-R2 Cableset

◆本体仕様

ホストインターフェイス USB 2.0 High Speed(480Mbps)
ホスト動作環境 PC[*1] IBM PC/AT互換機
OS[*2] Windows 11(64bit), 10(64bit), 8.1(64bit)
CPU Celeron 1.6GHz 以上を推奨[*3]
ハードディスク 10Mbyte以上の空き容量[*4]
メモリ 1Gbyte以上を推奨[*3]
USBポート USB2.0(High Speed)対応で、1ポート必要[*5]
ディスプレイ 表示倍率:「小 – 100%」または「中 – 125%」[*6]
解像度:1024×768以上を推奨[*7]
その他 モニタ、キーボード、マウス
電源 USB Bus Power(5V、400mA)
寸法[*8] 62(W)×30(D)×12(H)mm
重量 35g
[*1]:省電力機能を持つPCの場合は、本製品使用中にPCのスリープ、HDDの停止、CPUクロックの低下が発生しないように設定して下さい。
[*2]:仮想環境での動作は非対応です。
[*3]:グラフ表示機能を使用する場合、ロギング機能で2進出力を使用する場合には、よりハイスペックなPCの使用を推奨します。
[*4]:ロギングファイルをローカルハードディスクに保存する場合は、十分なハードディスクの空き容量を確保してください。
[*5]:外付けのUSBハブを用いて接続する場合は、必ずセルフパワー対応機器を選定いただき、外部より電源を供給した上で接続ください。USBハブをバスパワー駆動で接続した場合、動作しない、または不安定になることがあります。
[*6]:「小 – 100%」以外の表示倍率での動作は保証しておりません。
[*7]:表示倍率を「小 – 100%」に設定される場合の推奨値となります。
[*8]:寸法には、接続端子の突起部は含まれておりません。

◆MicroPecker用OCDケーブル仕様

種別 ツイストペアケーブル
信号 OCD、RESET、TVcc(IN)、GND、CLOCK
※TVccには 3.3V または 5V の電圧を入力してください。
(ケーブル側の消費電流:1mA以下)
ケーブル長 80cm
シールド あり(ICクリップ及びリード線の部分は除く)
ターゲット側コネクタ ICクリップ MJ-033(ミヤマ電器)(※1)

(※1)ターゲット側コネクタのICクリップは以下のように分かれています。

クリップ表記 クリップの色 接続するターゲット側の端子
OCD MODE(R8C/3xシリーズ及びR8C/5xシリーズ)
CNVss(M16C/50シリーズ)
RESET RESET
TVcc Vcc
GND Vss
CLOCK SCLK(M16C/50シリーズ)
※R8C/3xシリーズ及びR8C/5xシリーズでは使用しません。

 

動作仕様

 

対応マイコン[*1]
  • M16Cファミリ
    M16C/50シリーズ
  • R8Cファミリ
    R8C/3xシリーズ、R8C/5xシリーズ
モニタリング領域 内蔵RAM領域[*2]
リプログラミング領域 ユーザROM領域[*3]
通信方式 OCD[*4][*5]
通信速度 ターゲット マイコン ⇔ MicroPecker 下記速度から選択可能

  • R8C/3xシリーズ、R8C/5xシリーズ:500kbps、250kbps、125kbps、100kbps
  • M16C/50シリーズ:1Mbos、500kbps、250kbps、125kbps
[*1]:詳細はデバイスリストを参照してください。
[*2]:モニタリング可能な領域は、ターゲットマイコンの内蔵RAM領域のみとなります。詳細は各マイコンのハードウェアマニュアルを参照してください。
[*3]:リプログラミング可能な領域については、デバイスリスト並びに各マイコンのハードウェアマニュアルを参照してください。
[*4]:ターゲット接続時にターゲットリセットを行います。リセット解除後、OCD接続処理時間(1秒程度)ユーザプログラムは停止状態となりますので、外部WDT(ウォッチドッグタイマ)はユーザにてキャンセルする必要があります。また、リプログラミング実行中は、外部WDTは常時キャンセルが必要となります。
[*5]:ユーザプログラム実行時には、一部のレジスタの値がCPUリセット直後の初期値と異なる場合があります。詳細はデバイスリストの注意事項を参照してください。

 

機能仕様

◆MicroPecker ECU適合RAMモニタ for Renesas OCD

RAMモニタ機能
モニタ領域 マイコンの内蔵RAM領域
サンプリング周期 1ms ~ 1000ms (1ms単位で設定可能)
モニタデータ表示更新間隔 100ms ~ 1000ms (10ms単位で設定可能)
RAMモニタポイント数 1点 ~ 64点 (1バイト、2バイト、4バイト)[*1][*2]
アドレス指定 直接アドレス入力、シンボル選択[*3]
指定可能なアドレスの範囲は「00000000H ~ FFFFFFFFH」
2バイト以上の場合は偶数アドレスのみ指定可
シンボルファイル読込み ルネサスエレクトロニクス社製Cコンパイラパッケージが出力するMAPファイルにのみ対応
モニタデータ書式 2進数、10進数(signed)、10進数(unsigned)、16進数、浮動小数点数[*4]、物理量変換値
ロギング機能
ログ出力周期 1ms ~ 1000ms (1ms 単位で設定可能)
ログ出力ポイント数 1点 ~ 64点 (1バイト、2バイト、4バイト)[*1]
アドレス指定 RAMモニタ機能 – アドレス指定と共通
ロギング書式 テキスト形式(CSV)、16進数出力、10進数出力、2進数出力、絶対時間、モニタ値、トリガポイント等を出力
ロギング可能容量 ロギング先のディスクの容量に依存
ロギングファイル出力先 ファイル名の指定可能
トリガモード Free Runモード、Triggerモード(開始/終了トリガ)
トリガのリピート機能 Triggerモード時に開始トリガ、終了トリガを繰り返して検出し、ロギングを実施
トリガ条件 指定メモリ値に対する ==、!=、<、> の4つの条件から指定可能
サンプリング性能
1線(R8C/3x、R8C/5x) 3WORD/1msec
2線(M16C/50シリーズ) 5WORD/1msec
グラフ表示機能
グラフ機能 RAMモニタ動作中のグラフ表示、RAMモニタ停止後のグラフ表示
グラフ表示ポイント数 1点 ~ 16点[*5]
グラフデータの保持・表示期間 10秒、30秒、60秒、300秒、600秒から選択可能
グラフデータの保存 グラフログ形式、テキスト形式(CSV)
RAMデータ書き換え機能
書き換えポイント数 1点 ~ 32点(1バイト、2バイト、4バイト)[*2]
書き換えポイントの入力 16進数入力のみ
書き換えポイントの読み出し 2進数、10進数(signed)、10進数(unsigned)、16進数、浮動小数点数[*4]、物理量変換値
リプログラミング機能[*6]
入力ファイル モトローラ S フォーマットファイルに対応
書込み可能領域 ユーザROM領域
書込み制御 Erase-Program-Verify
ブロック指定 不可
[*1]:RAMモニタのデータの収集は2バイト単位で行われますので、4バイトで指定した場合は、「下位2バイト→上位2バイト」の順で2回に分けての収集となります。そのため、データ収集中にRAMの内容が変化した場合、モニタデータが正しくないものとなります。
[*2]:2バイト及び4バイトを使用する場合は偶数アドレスを指定してください。
[*3]:シンボルファイル読込み機能で読み込んだシンボルの指定が可能です。
[*4]:IEEE754 規格に準拠した32ビット(4バイト)のみに対応します。
[*5]:RAMモニタ機能で指定したアドレスの中から、最大16点まで指定可能です。