RL78 CAN Tiny Board

この度は、EdgeTech+ 2024にて当社ブースにお立ち寄りいただきまして、誠にありがとうございました。
こちらのページから、展示会で配布した評価基板の取り扱い方法をご覧いただけます。

RL78 CAN Tiny Board 利用規約

株式会社サニー技研(以下、当社)は、お客様が本利用規約の内容にすべて同意される場合にかぎり、お客様がRL78 CAN Tiny Board(以下、本基板)を使用することを許可します。

本基板の全部または一部を使用すると、本利用規約に同意したものと見なされますので、使用前に本利用規約をよくお読み下さい。

■本基板を利用したことによって発生した損害等について、当社は一切の保証はいたしかねます。

■本基板は評価のみを目的としてご利用ください。

■本基板は当社の製品およびサービスを広く知っていただくために無償で頒布しております。その性質上、以下の点ご了承ください。

 ・頒布した基板のお問い合わせおよびサポート対応などはいたしかねます。
 ・基板の設計不良および実装不良があった場合、当社はその責任を負いません。
 ・製品出荷に際して、全数評価を実施しておりますが、輸送上の理由などで不良が発生する可能性がございます。不良品の交換等は対応いたしかねます。

■ 使用上の注意

 本基板の機能を十分に理解していただき、より効果的にご利用いただくために、必ずご使用前に本サイトをお読みください。また、本基板の誤った使用、不適切な使用に起因する不良、故障につきましては、当社は責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

 1) 基本的な注意事項

 火災、火傷、感電、けがなどの防止のため、以下の注意事項をお守りください。

 ⚫ ケーブル、コネクタを接続する場合、決して濡れた手や汚れた手で行わないでください。

 ⚫ 規定の周囲環境で本製品を使用してください。

 ⚫ 本製品は、慎重に扱い、落下などによる強い衝撃を与えないでください。

 ⚫ 本製品は、周辺環境によっては表面温度が高くなりますので、長時間、直接触れて使用しないでください。低温やけどの原因になります。

 2) 使用環境

 ⚫ 使用できない環境

  埃の多い場所

  腐食性ガスの発生する場所

  直射日光の当たる場所

  周辺にノイズの発生源となるような機器が設置されている場所

  屋外

 ⚫ 動作周囲温度 0°C~40°C、湿度 80%以下(結露なきこと) ただし動作を完璧に保証するものではございません。

 ⚫ 保存周囲温度 0°C~40°C、湿度 80%以下(結露なきこと)

 ⚫ 保温性の高いところでの使用は避け、放熱性のよい環境で使用してください。

 ⚫ 本製品の取扱において静電気防止に努めてください。

 3) 保管方法

  本製品を長時間使用しない場合は、製品頒布時の梱包箱に入れて、直射日光の当たらない周辺温度 0°C~40°C、湿度 80%以下(結露なきこと)の場所に保管してください。

 4) 輸送方法

  輸送する場合は、製品頒布時の梱包箱、緩衝材で再梱包した上で輸送してください。

 5) 清掃方法

  本製品が汚れましたら、柔らかい布等で拭き取ってください。この時、本製品を変質させるような有機溶剤(ベンジン等)は使用しないでください。

《RL78 CAN Tiny Board》特徴

RL78/F13マイコン、CANインターフェース搭載

車載マイコンとして広く利用されているRenesas製 RL78/F13マイコンとCANトランシーバを搭載しています。また、書き込み回路を搭載しており、専用のデバッガなしでプログラムの書き込みができます。

LEDとプッシュスイッチを搭載しており、本基板単体で基本的な動作確認が可能です。マイコンの各端子はスルーホールとして引き出しており、ピンヘッダなどを実装いただくことで、ブレッドボードなどを使った評価も可能です。

手軽にCAN通信評価が可能

本基板とCioRy CAN Quick Library Freeをご利用いただくことで、すぐにCAN通信に対応したアプリケーションの試作・評価が可能です。

《RL78 CAN Tiny Board》 仕様一覧

製品名 RL78 CAN Tiny Board
マイクロコントローラ
CPU
RL78/F13
クロック
最大32MHz
内蔵メモリ
ROM 96KB、RAM 6KB、Data Flash 4KB
セラミック発振子
8MHz(周波数許容偏差±0.07%以内)
CANインターフェース
1ch(終端抵抗有)
I/Oインターフェース
入力
プッシュスイッチ x 1
表示
LED x 1
デバッグインターフェース
ー(E1デバッガコネクタ用パターン有、ユーザー側で追加可能)
書込み回路
搭載(仮想COMポートとしても利用可能)
消費電力
5V 最大100mA
外部寸法
(W)50 x (D)35[mm](USBコネクタ、スイッチの突起部含まず)
保護機能
USB VBUSラインにリセッタブルヒューズ搭載

開発環境

エミュレータデバッガをご利用になる場合

以下の対応をしていただくことで、エミュレータデバッガ(E1など)が利用可能です。作業に当たって、半田ごてをご用意ください。
なお、本変更を実施した場合、基板USBコネクタからのプログラム書き込みはできなくなります。(シリアル通信は可能です。)

■用意する部品

・14ピンコネクタ(2×7) (「7614-6002」に類似するもの):1個
・1608 (mm) サイズのチップ抵抗 1kΩ ±5%以内:2個
・1608 (mm) サイズのチップ抵抗 10kΩ±5%以内 :1個

■変更内容

・実装されているチップ抵抗R3, R6 を取り外してください。
・CN2に14ピンコネクタを実装してください。
・R1、R2に1kΩのチップ抵抗を、R5に10kΩのチップ抵抗をそれぞれ実装してください。

開発環境の準備

Renesas製の統合開発環境 CS+を導入してください。導入手順は以下をご確認ください。

プログラムの書き込み方法

RL78 CAN Tiny Board搭載USBコネクタからのプログラムの書き込みの方法は、以下をご確認ください。

・本基板は、USBコネクタとUSBシリアル変換ICを搭載しています。また、USB経由で電源供給がされますので、本基板をPCに接続いただくことで、マイコンプログラムの書き込み、動作が可能です。

・書き込みにはRenesas Flash Programmerを使用します。Renesas Flash Programmerが動作するWindowsPCが必要です。 動作確認済みのRenesas Flash Programmerのバージョンは以下の通りです。
 ・V3.14.00
 ・V3.15.00

・USBドライバは、必要に応じてUSBシリアル変換ICのドライバをPCにインストールしてください。
(Windows11の場合は基本的に追加でインストールは必要ありません。Windows10の場合は、Windows Updateでインストール可能です。)

・出荷状態では、本基板には基板出荷試験プログラムが書き込まれています。

書き込み手順

①PCのUSBに、本基板を接続してください。
②Renesas Flash Programmerを起動してください。
③メニューバーの「ファイル」→「新しいプロジェクトを作成」を選択してください。
④マイクロコントローラ「RL78」、ツール「COM port」、インタフェース「2 wire UART」、 プロジェクト名と作成場所は任意の設定にしてください。(右図参照)

⑤「ツール詳細」ボタンを押下し、「ツール選択」タブ内で、”USB-SERIAL CH340”が示すCOM番号を選択してください。(右図参照)

⑥「リセット設定」タブを選択し、RTSのInvertにチェックをつけてください。その後「OK」ボタンを押してください。(右図参照)

⑦「新しいプロジェクトの作成」ウィンドウの「接続」ボタンを押してください。

⑧接続が成功すると、”操作が成功しました。”という表示がされます。 (右図参照)

⑨「ファイルの追加と削除」ボタンを押すと、「ファイル詳細」ウィンドウが開きますので、「ファイルを追加」ボタンを押して、書き込みたいプログラム(.motなど)を選択してください。ファイルを追加できたら、「OKボタン」を押してください。(右図参照)

「スタートボタン」押してください。

⑪画面に”正常終了”、”操作が成功しました。“が表示されれば、書き込み完了です。 (右図参照)

書き込みが完了すると、プログラムが実行されます。必要に応じてPCから本基板を抜いてください。

・本基板上のUSBコネクタとUSBシリアル変換ICを通して、PCとシリアル通信を行う場合、USBシリアル変換ICのRTSピンをPC側から制御する必要があります。

通常、Windowsのターミナルソフト(tera termなど)でCOMポートをオープンすると、USBシリアル変換ICのRTSピンが操作されます。本基板では、RTSピンはマイコンのRESETピンに接続されていますので、COMポートをオープンするとマイコンにリセットがかかったままとなり、マイコンプログラムが実行されない状態になります。 そのため、ターミナルソフトからRTSピンの制御をおこなってください。

例(tera termの場合):
・マクロで“setrts0”を実行すると、マイコンのリセットが解除されます。
・マクロで”setrts1”を実行すると、マイコンにリセットがかかります。

PCからCOMポートをオープンしなければ、マイコンにリセットがかかり続けることはありませんので、上記操作は不要です。

CioRy Quick Library Free

本基板とCioRy Quick Library Freeをご利用いただくことで、素早く簡単にCAN通信に対応したアプリケーションの開発・評価が実現できます。

CioRy CAN Quick Library Free は、CAN 通信ミドルウェアを簡単に試せる無償評価版CAN ライブラリです。これからCAN 通信を導入したい方にも最適で、制限付きながらCioRy の使用感 をしっかり体験できます。

CioRy CAN Quick Library Free はサニー技研のWeb サイトからダウンロードできます。

以下のメールフォームからお申込みください。ダウンロードパスワードをメール返信します。

CioRy CAN機能比較

機能 CioRy CAN Quick Library Free版 CioRy CAN Quick Library 製品版 CioRy通信ミドルCANパッケージ
用途
導入検討
試作開発、装置組込み
車載ECU組込み開発
対応マイコン
ルネサスエレクトロニクス社
RL78/F13,F14
ルネサスエレクトロニクス社
RL78/F13,F14,RH850/F1K
ルネサスエレクトロニクス社
RL78/F13,F14,F24,RH850/F1K,
RH850F1KM-S1,-S2,-S4,RH850/U2A
メイン周期
1ms固定
5ms(※1)
1ms~1000ms
送信メッセージ数
最大2フレーム
最大255フレーム
最大255フレーム
受信メッセージ数
最大2フレーム
最大255フレーム
最大255フレーム
使用可能なCAN ID
標準CAN IDのみ
標準CAN IDのみ
標準・拡張CAN ID
即時受信・送信
未使用固定
未使用固定(※1)
使用 / 未使用可変
機能制限
動作時間30分、送受信APIコール回数(※2)
オブジェクト提供
なし

※1:ユーザーご要望で変更対応可能
※2:Free版の使用制限として、動作時間が約30分、APIコール回数を超えると停止(リセットで再開)します。

CioRy通信ミドルCANパッケージ簡易コンフィグレーション設定

付属のCioRyコンフィグレータツールで簡単に通信設定が可能です。以下の動画をご覧ください。