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MicroPeckerX メッセージ認証機能プラグイン

製品概要

CAN通信、CAN FD通信のメッセージ認証子付きデータは、従来の単純な通信モニタリングでは、1メッセージの中でどこまでが制御データで、どこからがメッセージ認証子のデータであるか分かりません。通信バスのモニタリングでもメッセージ認証仕様に基づいた通信モニタリングデータの解析が必要になります。

MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグインは、MicroPeckerX CAN-FD Analyzerにメッセージ認証機能を追加するプラグインです。ターゲットECUとのCAN通信 / CAN FD通信のメッセージ認証子(MAC)付きモニタリングデータをMAC,FV,ペイロードに分割表示のほか、MAC, FV検証機能により、メッセージ認証の対応した通信デバッグを可能にします。
プリセットで車載通信向けメッセージ認証仕様のJASPARプロファイルを用意していますので、GUI画面から簡単にメッセージ認証の設定ができます。

 

メッセージ認証とは

メッセージ認証概要

送信側、受信側でそれぞれ共通鍵を使って、MAC:Message Authentication Code(メッセージ認証子)を作成し、通信データのMACの値を比較することで、不正なメッセージやなりすまし攻撃を検出する仕組みです。
送信側は共通鍵を使って作成したMACをメッセージに付与して送信します。受信側でも同じ鍵を使ってMACを作成し、送信されたメッセージに付与されているMACが一致した時のみ受信側はデータを受理することができます。

メッセージ認証

 

AUTOSAR SecOC(Secure Onboard Communication)とは

AUTOSAR SecOCはメッセージ認証を元にして作られた車載ネットワーク用のセキュリティ技術です。
AUTOSAR仕様では、メッセージ認証機能をSecOC(Secure Onboard Communication)で定義しており、メッセージ認証子の付与方法を仕様化しています。

AUTOSAR SecOCの特徴

  • 共通鍵を使って、送信データをAES128で暗号化し、MACを生成
  • MAC生成アルゴリズムにFV値(Freshness Value)を追加することが可能
  • FV値というMAC生成に送信毎に変動する値を含むことで、再送攻撃を防ぐ仕組みを実現
SecOCシーケンス

車載セキュリティ全体の詳しい情報はこちらをご参照ください


 

機能概要

メッセージ認証セキュリティプロファイルJASPAR仕様対応

リアルタイムMAC,FVモニタリング表示

CAN通信 / CAN FD通信Busのモニタリングデータに対して、セキュリティプロファイルに則ってCANメッセージのPrefix, Postfix, MAC, FV, Payloadの各データをリアルタイム表示します。同時に、モニタリングデータのMAC値を検証し、MAC検証結果(OK/NG)とMAC検証回数を表示します。
モニタリング停止後、各メッセージに対して、Prefix, PostfixのValue値を参照することが可能です。

 

MAC,FV付与メッセージの周期送信機能

メッセージ認証セキュリティプロファイル設定に基づいて、任意CAN IDメッセージに、MAC, FVを自動付与して定期送信が可能です。評価対象のターゲットECUのMAC,FV受信メッセージ検証に最適です。

現在のリリースバージョンでは以下の制限事項があります。

  • 周期送信メッセージの送信周期の最小値は10msecとなります。
    また、周期送信CAN IDを増やした場合、「周期送信CAN ID数 x 10msec」が最小値になります。

 

簡易FV管理マスター機能搭載

メッセージ認証にFVを使用する場合、ネットワークにつながるECUのFV値(トリップカウンター、リセットカウンター)を同期させるためのFV管理マスターが必要になります。

MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグインでは、周期送信メッセージ機能がありますので、FV管理マスターとして動作させることが可能です。FV管理マスターの同期メッセージCAN IDを指定するだけで、定周期でFV同期メッセージを送信します。そのため、FV管理マスターECUがない環境でも、ターゲットECUとのメッセージ認証通信評価として利用可能です。

 

メッセージ認証セキュリティプロファイル設定

JASPAR仕様のセキュリティプロファイルをプリセットで用意していますので、ユーザーはOEMからの要求仕様に合わせたMAC,FVのビット位置を微調整をするだけで設定が完了します。CAN ID毎の個別設定も可能です。

MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグインのセキュリティプロファイルはDLL形式でコールアウト実装しています。セキュリティプロファイルDLLのAPI仕様はユーザーズマニュアルにて公開していますので、ユーザー独自のセキュリティプロファイルを作成し、MicroPeckerXで独自セキュリティプロファイルの利用も可能です。

 

主な設定項目一覧

設定分類 設定項目 設定概要
Security設定 Security Profile メッセージ認証のセキュリティプロファイルを選択(JASPAR, Custom)
FV Master FVマスター/スレーブ設定
SyncFrame Setting 同期メッセージ用ID、データ長の指定
CH共通設定 MAC Verify Attempts MAC検証の最大試行回数
連続して設定回数分の検証失敗で認証エラー判定を行う。
FV Setting FV Used FVの使用有無
Truncated FV Posision FVビット長とFVを配置するビット位置を指定
Fixed Data / Callout FVの生成方法を選択(固定値 or コールアウト)
MAC Type Setting Cryptographic Protocol CMAC/AES-128
Truncated MAC Position MACの一部を配置するビット位置を指定
Crypto Key Setting 鍵の生成方法を選択(固定値 or コールアウト)
ランダム生成機能付き
MAC Source Setting MAC Prefix MACの下となるデータのPrefixビット長、生成方法設定(固定値 or コールアウト)
CAN/CAN-FD Payload データフレームのデータ領域でMACの元となるデータのペイロード使用有無、ビット位置を指定
MAC Postfix MACの元となるデータのPostfixビット長、生成方法設定(固定値 or コールアウト)
ID Setting Target ID List CAN IDごとにメッセージ認証の設定が可能
Protocol プロトコル (CAN / CAN-FD)を選択
Std. / Ext. CAN-IDの種類を選択。Std.は標準ID、Ext.は拡張ID
ID CAN-IDの設定
Bit Rate Switch Bit Rate Switchの有効 / 無効設定
Mode データフレームの送信モード(モニタ専用メッセージ / 周期送信メッセージ)設定
DLC データフレームのデータ長設定
Data データフレームのData領域を設定
Cycle データフレームの送信周期(単位:ms)を指定
最小単位10msec
Offset モニタリング開始から最初のデータフレームを送信するまでのオフセット時間(単位:ms)を指定

 

動作環境

MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグインでは、CPU命令を使用します。動作環境確認ツール「System Checker」を使用してご使用PCで動作可能かを確認することができます。

OS[*1] Windows 10(64bit)[*2][*3]
CPU[*1] 下記を満たすIntel社製またはAMD社製の x86プロセッサ
・Core i3/Ryzen3以上 (Core i7/Ryzen7 以上推奨)
・AES-NI、AVX2命令を有する[*4]
ハードディスク 10Gbyte 以上の空き容量[*5]
メモリ[*1] 8Gbyte以上必須
USBポート USB 2.0(Hi-Speed)対応で、ポート数が接続するMicroPeckerX数分必要[*6]
画面解像度 1920×1080以上を推奨
[*1]あらかじめ「System Checker」を使用して上記の動作環境を満たしていることを確認してください。
[*2]省電力機能を持つPCの場合、本製品使用中にPCのスリープ、ハードディスクの停止、CPUクロックの低下が発生しないように設定してください。
[*3]仮想環境での動作は未サポートです。
[*4]Intelコアプロセッサ第4世代以降などが該当します。
[*5]長時間のモニタリングをする場合、十分なハードディスクの空き容量を確保してください。
[*6]外付けのUSBハブを用いて接続する場合は、必ずセルフパワー対応機器を選定いただき、外部より電源を供給した上で接続ください。USBハブをバスパワー駆動で接続した場合、動作しない、または不安定になることがあります。

 

◆System Checkerダウンロード

MicroPecekrXメッセージ認証機能プラグインのご使用前に、以下のSystem Checkerツールで動作可能CPUであるかを必ず確認してください。

SystemCheckerの操作方法・画面表示はこちらをご確認下さい。



 


 

メッセージ認証機能プラグイン導入手順

MicroPeckerX メッセージ認証機能プラグインをご使用いただくためには、以下の導入作業が必要です。


ファームウェアの更新

ファームウェアアップデート

MicroPeckerX標準GUI「MicroPeckerX Control Software」を起動し、ファームウェアの更新を実施してください。
ファームウェアの更新が完了したら、GUIを閉じてください。

既にMicroPeckerXの標準GUIのバージョンがVer2.01以降のものでMicroPeckerXをご使用いただいている場合はこの手順で不要です。



ライセンスの登録

ライセンスの登録

ライセンスご購入後、当社Webサイトよりライセンスファイルをご発行下さい。
発行したライセンスファイルをSunny License Managerを使って、MicroPeckerXにライセンス情報を登録します。



接続されているMicroPeckerXのライセンス情報も確認可能です。


プラグインの追加

プラグインの追加

MicroPeckerX Plugin Managerを使って、Security Windowを追加します。
インポートするファイルの形式はzipファイルになります。
各種ウィンドウの有効/無効の切り替えが可能です。



 

製品ラインナップ

製品ライセンス

MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグインは以下の2つのライセンス購入からお選びいただけます。
どちらのライセンスを選んでいただいても、プラグインで使用できる機能は同じです。

本プラグインのご使用にはMicroPeckerX CAN-FD Analyzer《S810-MX-FD1》が必要です。MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグインライセンスは、MicroPeckerX本体1台につき、1ライセンス必要になります。

ライセンス種別 年間ライセンス 永久ライセンス
製品名 MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグイン年間ライセンス MicroPeckerXメッセージ認証機能プラグイン永久ライセンス
製品型名 S810-MX-PM1-Y S810-MX-PM1-E
ライセンス期間 プラグインを1年間使用可能 プラグインを無期間で使用可能
ライセンス価格 \39,000(税別) \128,000(税別)


御見積書のご依頼はこちら

 

コールアウトDLL開発サポート

ユーザー作成の独自セキュリティプロファイル用コールアウトDLL開発での技術的な問合せ回答は有償サポートとなります。

◆サポート内容

  • 登録日から1年間の年間サポート
  • 最大12件(合計20時間まで)の問い合わせに対応します。
  • 電話又は、メールによる組込み方法に関する問合せサポートを致します。
  • 問合せサポートに関しては、1週間以内の回答を目途とします。
    ※緊急対応は含まれておりません。
  • ユーザセキュリティプロファイルのカスタマイズ作業は含まれておりません。

コールアウトDLL年間サポートをご希望の方は、下記の製品型名でお知らせください。

製品型名 製品名
S810-MX-PM1-SPT MicroPeckerX メッセージ認証機能プラグイン DLLサポート

 

セキュリティプロファイルカスタム対応

ユーザーがご使用になりたいセキュリティプロファイルをご要望に応じてカスタマイズ開発をお引き受けすることが可能です。
お困りの際、ぜひご相談ください。

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