CioRy AUTOSAR CAN/CAN FDパッケージ

CioRy AUTOSAR CAN/CAN FDパッケージ

AUTOSAR CP準拠のコンパクトBSW(Basic Software)とコンフィグレータのパッケージ製品

CioRy AUTOSAR CAN/CAN FDパッケージ

AUTOSAR対応ECU開発でこんな課題を感じていませんか?

✗ AUTOSAR準拠のBSW開発に時間とコストがかかりすぎる
✗ AUTOSAR・車載通信の専門知識が不足している
✗ コンパクトで軽量なAUTOSAR実装が必要

CioRy AUTOSAR CAN/CAN FDパッケージなら、これらの課題を一度に解決できます。


導入効果の実績

📊 開発工数: AUTOSAR BSW開発で大幅削減
🎯 簡単導入: AUTOSAR・車載通信の専門知識に精通していなくても簡単設定で導入可能
軽量設計: 省ROM・省RAMでローエンドマイコンでも軽快動作
🛡️ 品質: AUTOSAR CP準拠(ICC1)+MISRA-C準拠で車載品質を保証


豊富な導入実績

AUTOSAR対応プロジェクトで多数採用

🚗 主要アプリケーション分野

  • 電動車両制御(充電ECU、小型モビリティ用VCU)
  • ADAS・安全システム(TPMS、SAS&CMB、照合ECU)
  • 車体制御(バックドア制御)
  • 新車両プラットフォーム開発

🏭 信頼の実績

  • 大手自動車メーカーでの新車両開発プロジェクトに採用
  • Tier1サプライヤーでの量産ECU開発に多数採用
  • 多様なマイコン対応: RL78シリーズ、RH850シリーズでの動作実績

💼 柔軟なサポート体制

  • 標準ライセンス: 豊富な導入実績
  • カスタム開発: OEM仕様対応の豊富な経験
  • 技術サポート: AUTOSAR移行から量産まで一貫支援

実績に基づく安心感

量産実績: 複数の自動車メーカー・サプライヤーでの量産採用
カスタム対応: AUTOSAR準拠を保ちながらの個別仕様対応実績
段階的移行: 通信ミドルからAUTOSARへの移行支援実績


特長とメリット

1. 簡単導入を実現するソフトウェアプラットフォーム

CioRyの設計思想

自動車ECU開発ではAUTOSAR対応の重要性が年々高まっています。しかし、仕様は膨大かつ複雑で、仕様書も英語のみのため導入のハードルになっています。さらに、AUTOSAR BSWのコンフィギュレータは設定項目が多く意味の理解に時間を要し、従来のBSWはプログラムサイズが大きくローエンドMCUでは適用しづらいという課題があります。

CioRyは、AUTOSARや車載通信の深い知識がなくても最小限の設定で通信スタックを組み込めるソフトウェアプラットフォームです。CPU負荷を抑え、プログラムサイズをコンパクトに設計しているため、ローエンドMCUでも軽快に動作します。

CioRyコンセプト

CioRyパッケージの特長

  • AUTOSAR CP準拠(ICC1): RTE、OS、通信スタック、MCALを統合パッケージで提供

  • ローエンド対応設計: マイコン処理負荷を最小化し、プログラムサイズをコンパクトに実装

  • 専用コンフィグレータ(CioRy-CFG)でAUTOSAR設定からソースコードを自動生成

CioRy AUTOSARパッケージ

2. ローエンドマイコンでも軽快動作

最適化された軽量設計

  • 独自アーキテクチャ: マイコン処理負荷を最小化する設計思想
  • コンパクト実装: プログラムサイズを極限まで抑制
  • 効率的なメモリ使用: RAM使用量を最適化し、ローエンドマイコンでも安定動作
CioRyコンパクト化
CioRyが目指すプラットフォーム

AUTOSAR・車載通信の専門知識がなくても、簡単な設定ですぐに通信スタックを組み込めるソフトウェアプラットフォーム。ローエンドマイコンでも軽快に動作するよう、マイコン処理負荷とプログラムサイズを徹底的に最適化。

3. 専門知識不要の簡単設定

誰でも使えるAUTOSAR開発環境

CioRyの開発コンセプト

「AUTOSAR・車載通信の専門知識がなくても、簡単な設定ですぐに通信スタックを組み込めるソフトウェアプラットフォーム」を目指して開発。複雑なAUTOSAR設定を自動化し、開発者はアプリケーション開発に集中できる環境を提供。

簡単導入を実現する仕組み

  • 自動設定生成: AUTOSAR設定ファイルの自動生成で設定工数を削減

  • GUIベース設定: 複雑なAUTOSAR概念を理解しなくても直感的に設定可能

  • 専用コンフィグレータ(CioRy-CFG)でAUTOSAR設定からソースコードを自動生成

CioRy コンフィグレータ

従来の課題とCioRyの解決

従来のAUTOSAR開発CioRyによる解決
複雑な設定ファイル作成自動生成+GUIによる簡単設定
専門知識の習得期間テンプレートと段階的導入で短期間習得
重厚なツールチェーン軽量で直感的なコンフィグレータ
高いライセンス費用段階的導入による初期費用抑制

4. AUTOSAR準拠の高信頼性機能

BSWモジュール主な機能
RTE(Runtime Environment)SW-C間通信管理 / データ変換
OS(Operating System)タスクスケジューリング / 割り込み管理
通信スタックCAN/CAN FD通信 / ネットワーク管理
MCALマイコン抽象化 / ハードウェアドライバー

AUTOSAR準拠によりポータビリティと再利用性を確保。

5. SW-Cベースでのアプリケーション開発

  • AUTOSAR SW-C(ソフトウェアコンポーネント)での開発
  • RTE APIによる標準化されたインターフェース
  • ハードウェア依存を完全に排除したアプリケーション実装

AUTOSAR APIアクセス例

#include "Rte_<YourSwc>.h"

// データ送信(提供ポート)
Std_ReturnType r1 = Rte_Write_PpEngineSpeed_EngineSpeed(engine_rpm);

// データ受信(要求ポート)
Rte_DT_VehicleSpeed vehicle_speed;
Std_ReturnType r2 = Rte_Read_RpVehicleSpeed_VehicleSpeed(&vehicle_speed);

// モード切替(提供ポートのモードスイッチ)
Std_ReturnType r3 = Rte_Switch_PpPowerMode_PowerMode(RTE_MODE_PowerMode_NORMAL);

// 現在モード取得(必要なら)
Rte_ModeType_PowerMode cur = Rte_Mode_RpPowerMode_PowerMode();

AUTOSAR標準のRTE APIにより、ハードウェアに依存しないアプリケーション開発が可能です。

6. 段階的AUTOSAR移行対応

CioRy段階導入
  • 通信ミドルからの移行: CioRy通信ミドルパッケージからのスムーズなアップグレード
  • 段階的導入: 必要な機能から順次AUTOSAR対応
  • 既存資産活用: 既存アプリケーションの段階的移植支援

7. 省メモリ・軽量設計

ローエンドマイコン対応への徹底的な最適化

  • AUTOSAR準拠を保ちながら処理負荷を最小化
  • プログラムサイズをコンパクトに抑制する独自設計
  • 従来比大幅軽量化を実現
CioRy ROM/RAM使用量参考値 (RL78/F14マイコン)
CANOSRTEDIAG合計
ROMサイズ13.3KB4KB821byte4KB22KB
RAMサイズ632byte113byte36byte606byte1.4KB

従来のAUTOSAR実装と比較して大幅な軽量化を実現。ローエンドマイコンでも軽快動作を実現する最適化設計。

8. 柔軟なライセンス

CioRyライセンス
🎯 お試しライセンス
  • CioRy製品を3ヶ月間の期間限定でお試し可能
  • 購入前に性能・使いやすさを実際の環境で評価
  • 導入判断のリスクを軽減
🔧 開発ライセンス
  • 開発・試作・サンプル提供用途で使用可能
  • マイコン単位のライセンス(ピン数・ROM/RAMサイズ違いは同一扱い)
  • 通信機能評価完了版の品質レベル
  • ECU受注前の先行評価や試作開発に最適
🏭 量産ライセンス
  • 量産ECU用途で使用可能
  • プロジェクト単位:OEM・ECUアプリケーション・マイコンが同一条件
  • ボリュームライセンス:複数プロジェクトでの使用が可能
  • 量産ECU向け評価(静的評価)完了版の最高品質レベル

9. カスタマイズ対応

カスタム対応実績

  • OEM AUTOSAR仕様対応: 自動車メーカー固有のAUTOSAR仕様への対応
  • SW-Cカスタマイズ: 顧客要求に応じたソフトウェアコンポーネント開発
  • BSW機能拡張: 標準BSWへの機能追加・改良
  • 移行支援: 既存システムからAUTOSARへの移行コンサルティング

技術仕様

対応仕様一覧

モジュール対応仕様
BSWAUTOSAR Release.4.0.3準拠 ICC1レベル
RTENCES 次世代車載システム向けRTE外部仕様書準拠
OSBCC1(ECC1対応可)
CAN通信スタックNMはカスタムでOSEK/VDX仕様、AUTOSAR NM仕様への対応可能
CAN FD通信スタックNMはカスタムでOSEK/VDX仕様、AUTOSAR NM仕様への対応可能

開発環境

  • コンパイラ:IAR Embedded Workbench, Renesas CS+対応実績あり
  • ソースコード:C言語(MISRA-C準拠)
  • 設定ツール:CioRy Configurator

CioRy製品ラインナップ

AUTOSARパッケージ

RTE、OS、通信スタック、MCALとCioRyコンフィグレータのパッケージ

製品名対応マイコン
CioRy AUTOSAR CANパッケージルネサスエレクトロニクス
RL78/F13・F14
CioRy AUTOSAR CAN FDパッケージルネサスエレクトロニクス
RH850/F1K, RH850/F1KM-S1, RH850/F1KM-S2, RH850/F1KM-S4

通信ミドルパッケージ(段階的移行用)

製品名対応マイコン
CioRy 通信ミドルCANパッケージルネサスエレクトロニクス
RL78/F13・F14, RH850/F1L
CioRy 通信ミドルCAN FDパッケージルネサスエレクトロニクス
RL78/F24, RH850/F1K, RH850/F1KM-S1, RH850/F1KM-S2, RH850/F1KM-S4, RH850/U2A
ローム
ML63Q8057

AUTOSARオプションパッケージ

製品名概要対応マイコン
AUTOSAR CAN NMAUTOSAR準拠ネットワーク管理ルネサスエレクトロニクス
RH850/F1L, RH850/F1K, RH850/F1KM-S1, RH850/F1KM-S2, RH850/F1KM-S4, RH850/U2A
CioRyセキュリティオプションAUTOSAR SecOC準拠セキュリティルネサスエレクトロニクス
RL78/F24, RH850/F1KM-S2, RH850/F1KM-S4

カスタム対応オプション

種別概要
サポート契約CioRyに関する問い合わせ対応(QAサポート)、最新Ver.提供
マイコン対応指定マイコンへの対応
仕様対応特別仕様、OEM仕様、オリジナル仕様への対応
その他ご要望CioRyをベースとした派生開発への対応、ドライバーやNMモジュールのみのご提供など

サポートとカスタム開発

実績に基づく信頼できるサポート

  • 豊富なAUTOSAR導入実績で培ったノウハウ
  • AUTOSAR移行プロジェクトの支援経験
  • 複数マイコンでのAUTOSAR実装支援実績

カスタム対応実績

  • OEM AUTOSAR仕様対応(複数自動車メーカー実績)
  • 充電ECU向けAUTOSAR BSW開発
  • 段階的移行支援(通信ミドル→AUTOSAR)
  • AUTOSAR準拠性評価・検証支援

AUTOSAR移行パス

段階的な移行戦略

  1. Phase 1: 通信ミドル導入 → CioRy通信ミドルパッケージで基盤構築
  2. Phase 2: AUTOSAR評価 → お試しライセンスでAUTOSAR環境評価
  3. Phase 3: 段階移行 → 既存アプリをSW-Cに段階的移植
  4. Phase 4: 完全AUTOSAR化 → 全システムをAUTOSAR準拠に統一

移行支援サービス

  • 移行計画策定: お客様の要件に応じた最適な移行計画を提案
  • 教育・トレーニング: AUTOSAR開発手法の技術移転
  • コンサルティング: 既存資産の評価とAUTOSAR対応方針の策定

導入の流れ

  1. お見積依頼・技術相談 → AUTOSAR要件に合わせた提案
  2. 開発ライセンス導入 → AUTOSAR環境でのプロトタイプ開発
  3. 量産ライセンス移行 → AUTOSAR準拠品質で本格運用

AUTOSAR CP準拠の統合開発環境を、豊富な実績、コンパクトな実装、手厚いサポート体制とともにご提供します。

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