MicroPecker RAMモニタ for JPwire《S810-MP-R3》【26年9月販売終了予定】
MicroPecker製品は、使用部品の生産中止に伴い、2026年9月末で販売を終了させていただきます。
長らくご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
製品保守(修理)サポートにつきましては、2028年3月末で終了とさせていただきます。
尚、保守部品が無くなり次第、製品保守(修理)サポートを早期に終了させていただきますので、何卒ご了承ください。
特長
JPwire対応RAMモニタ
MicroPecker RAMモニタ for JPwireは、車載電子制御システム標準化団体のJasParが策定した1線式標準インターフェースJPwireに対応しています。
JPwireは、プログラムのトレースやRAMモニタデータ収集などをマイコン1端子の接続で実現する規格です。 ターゲット基板との接続には、同軸ケーブルを使用していることから、外部ノイズに対して耐性を持ち、最大5mの長距離ケーブルを使ったRAMモニタを可能とします。
RAMモニタは組込みソフトウェア開発において、プログラム内部の動的検証に役立つ組込みソフトウェア開発支援ツールです。ユーザープログラム実行中でもプログラムの複数の変数をRAMデータからモニタリングし、トレースすることでプログラムのデータフローや振る舞いなどの機能検証が可能になります。
RAMモニタ機能
ターゲットボードに搭載されているマイコン内蔵RAM領域のデータを、設定された周期でモニタします。
- ターゲットマイコンからのRAMモニタデータサンプリング周期の指定が可能です。
- RAMモニタポイント点数は、64ch/1msec(6ch/100μsec)までの設定が可能です。
- モニタ対象アドレスから取得するデータサイズ(1Byte, 2Byte, 4Byte)の指定が可能です。
- データ表示形式(2進数、10進数、16進数、浮動小数点数、物理量変換値)の指定が可能です。
- RAMモニタデータの表示更新間隔(100ms~1000ms、10ms単位)の指定が可能です。
- ユーザープログラム作成時のコンパイラパッケージが生成したシンボルファイルからシンボル情報を読込みモニタ対象アドレスの指定が可能です。
RAMモニタデータのロギング機能
RAMモニタデータをファイルに出力します。
- RAMモニタデータをCSVファイル形式で保存します。
- ロギング先のロギングファイル名の指定が可能です。
- 保存するデータの形式指定(2進数、10進数、16進数)の指定が可能です。
- RAM値が設定条件に合致した際にロギングを自動開始、停止するトリガー機能があります。
RAMモニタデータのグラフ表示機能
RAMモニタデータをグラフ表示します。
- グラフ表示は、モニタ対象アドレスから最大16個まで指定が可能です。
- グラフ領域の表示色や表示設定の変更が可能です。
- グラフデータをCSV形式、またはグラフログ形式のファイルで保存が可能。
- グラフログ形式で保存したファイルを開いて、グラフ表示を再現させることが可能です。
- グラフの拡大や縮小、カーソル設定が可能です。
RAMデータ書き換え機能
RAMモニタ中[*1]、または、RAMモニタ停止中にターゲットMCU内臓RAMの任意のアドレスに対して、データ書込み[*2]が行えます。
- 書込み対象のアドレスは32点まで指定可能です。
- 書込みデータサイズ(1Byte、2Byte、4Byte)の指定が可能です。
- 指定した書込み対象アドレスのデータ取得、画面表示が可能です。
[*1]:RAMモニタ中にRAMデータ書き換え(取得)を実行した場合、RAMモニタ、ロギングは一瞬中断します。
[*2]:書込みデータ形式は、16進数入力のみとなります。
MicroPecker CAN/LINアナライザとの時刻同期機能
MicroPecker Analyzerとは、タイムスタンプを同期させてロギングファイルを取得することが可能です。
MicroPecker本体同士を同期ケーブルで連結し、クロック同期信号による正確なタイムスタンプ同期を行います。CANバスモニタ、LINバスモニタ、RAMモニタ、A/Dデータ収集といった幅広い組合せで、MicroPeckerを最大6台まで連結可能です。

対応マイコン
標準製品《S810-MP-R3》
| 対応マイコン | デバッグI/F | 製品名 | 製品型名 |
|---|---|---|---|
| Infineon Technology製 FR81S MB91520シリーズ FR81S MB91580Mシリーズ FR81S MB91580Sシリーズ | JPwire | MicroPecker RAMモニタ for JPwire | S810-MP-R3 |
対応デバイスリスト
MicroPecker RAMモニタ for JPwireに対応するマイコンデバイスリストです。
使用上の制限事項もあわせてご確認ください。
製品仕様
製品パッケージ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | MicroPecker RAMモニタ for JPwire |
| 製品型名 | S810-MP-R3 |
| 同梱品[※] | ・MicroPecker本体 ・MicroPecker用JPwire対応ケーブル ・USB延長ケーブル ・保証書兼解説書 (MicroPecker RAMモニタライセンス) |

※:アプリケーションソフトウェア、ユーザーズマニュアルはWebページからダウンロードとなります。
MicroPecker本体仕様
| 項目 | 仕様内容 | |
|---|---|---|
| ホストインターフェイス | USB 2.0 High Speed(480Mbps) | |
| ホスト動作環境 | PC[*1] | IBM PC/AT互換機 |
| OS[*2] | Windows 11(64bit), 10(64bit), 8.1(64bit) | |
| CPU | Celeron 1.6GHz 以上を推奨[*3] | |
| ハードディスク | 50Mbyte以上の空き容量[*4] | |
| メモリ | 1Gbyte以上を推奨[*3] | |
| USBポート | USB2.0(High Speed)対応で、1ポート必要[*5] | |
| ディスプレイ | 表示倍率:「小 - 100%」または「中 - 125%」[*6] 解像度:1024×768以上を推奨[*7] | |
| その他 | モニタ、キーボード、マウス | |
| 電源 | USB Bus Power(5V、400mA) | |
| 寸法[*8] | 62(W)×30(D)×12(H)mm | |
| 重量 | 35g | |
[*1]:省電力機能を持つPCの場合は、本製品使用中にPCのスリープ、HDDの停止、CPUクロックの低下が発生しないように設定して下さい。
[*2]:仮想環境での動作は非対応です。
[*3]:グラフ表示機能を使用する場合、ロギング機能で2進出力を使用する場合、タイムスタンプ同期機能でRAMモニタとCANアナライザを同時に使用する場合には、よりハイスペックなPCの使用を推奨します。
[*4]:ロギングファイルをローカルハードディスクに保存する場合は、十分なハードディスクの空き容量を確保してください。
[*5]:外付けのUSBハブを用いて接続する場合は、必ずセルフパワー対応機器を選定いただき、外部より電源を供給した上で接続ください。USBハブをバスパワー駆動で接続した場合、動作しない、または不安定になることがあります。
[*6]:「小 - 100%」または「中 - 125%」以外の表示倍率での動作は保証しておりません。
[*7]:表示倍率を「小 - 100%」に設定される場合の推奨値となります。
[*8]:寸法には、接続端子の突起部は含まれておりません。
MicroPecker用JPwire対応ケーブル仕様
| 項目 | 仕様内容 |
|---|---|
| 種別 | 同軸ケーブル |
| インピーダンス | 50Ω |
| ケーブル長 | 1m |
| シールド | あり |
| ターゲット側コネクタ | 089-FZ01A-NI(ミスミ) ※ターゲットボード適合コネクタ:HRM-300-126B(ヒロセ電機) |
機能仕様
MicroPecker RAMモニタ for JPwire仕様
| RAMモニタ機能 | |
|---|---|
| モニタ領域 | ターゲットMCUの内蔵RAM領域 |
| サンプリング周期 | 0.1ms ~ 1000ms (0.1ms単位で設定可能) |
| モニタデータ表示更新間隔 | 100ms ~ 1000ms (10ms単位で設定可能) |
| RAMモニタポイント数 | 1点 ~ 64点 (1バイト、2バイト、4バイト) |
| アドレス指定 | 直接アドレス入力、シンボル選択[*1] 指定可能なアドレスの範囲は「00000000H ~ FFFFFFFFH」 2バイトの場合は偶数アドレスのみ、4バイトの場合は4の倍数のアドレスのみ指定可 |
| シンボルファイル読込み | Elf/Dwarf2形式のファイルのみ対応 |
| モニタデータ書式 | 2進数、10進数(signed)、10進数(unsigned)、16進数、浮動小数点数[*2]、物理量変換値 |
| ロギング機能 | |
| ログ出力周期 | 0.1ms ~ 1000ms (0.1ms 単位で設定可能) |
| ログ出力ポイント数 | 1点 ~ 64点 (1バイト、2バイト、4バイト) |
| アドレス指定 | RAMモニタ機能 - アドレス指定と共通 |
| ロギング書式 | テキスト形式(CSV)、16進数出力、10進数出力、2進数出力、絶対時間、モニタ値、トリガポイント等を出力 |
| ロギング可能容量 | ロギング先のディスクの容量に依存 |
| ロギングファイル出力先 | ファイル名の指定可能 |
| トリガモード | Free Runモード、Triggerモード(開始/終了トリガ) |
| トリガのリピート機能 | Triggerモード時に開始トリガ、終了トリガを繰り返して検出し、ロギングを実施 |
| トリガ条件 | 指定メモリ値に対する ==、!=、<、> の4つの条件から指定可能 |
| サンプリング性能 | |
| JPwireインターフェイス | 6点/0.1msec ~ 64点/1msec |
| グラフ表示機能 | |
| グラフ機能 | RAMモニタ動作中のグラフ表示、RAMモニタ停止後のグラフ表示 |
| グラフ表示ポイント数 | 1点 ~ 16点[*3] |
| グラフデータの保持・表示期間 | 10秒、30秒、60秒、300秒、600秒から選択可能 |
| グラフデータの保存 | グラフログ形式、テキスト形式(CSV) |
| RAMデータ書き換え機能 | |
| 書き換えポイント数 | 1点 ~ 32点 (1バイト、2バイト、4バイト) |
| 書き換えポイントの入力 | 16進数入力のみ |
| 書き換えポイントの読み出し | 2進数、10進数(signed)、10進数(unsigned)、16進数、浮動小数点数[*2]、物理量変換値 |
[*1]:シンボルファイル読込み機能で読み込んだシンボルの指定が可能です。
[*2]:IEEE754規格に準拠した32ビット(4バイト)にのみ対応しています。
[*3]:RAMモニタ機能で指定したアドレスの中から、最大16点まで指定可能です。