CAN通信のデータモニタリングや、CANフレームデータ送受信などのノードシミュレーション機能を備えたCANバスアナライザです。シグナル設定にも対応し、物理値によるモニタリングやグラフ表示が可能です。
最大6chのCAN通信Busの同時モニタリングが可能なマルチチャンネル対応のCANバスアナライザです。
特長
CAN通信のモニタリング機能
接続されたCANバスのフレームデータをモニタリングします。
- 特定フレームデータを受信条件に設定して、トリガ検出によるロギング開始、停止制御ができます。
- フィルタ機能により表示出力するフレームを制限することができます。
- 任意のフレームにラベル名の付与や強調表示を行うことができます。
- モニタリング中に現時点の出力内容を取得できるキャプチャ機能があります。
- モニタ時、CAN ID毎の最新フレームのみを一覧で表示することができます。
- CANモニタ中のCANバスの負荷状態をリアルタイムグラフ表示で確認できます。
- シグナルモニタ機能
フレームデータ上のシグナル値を物理値に変換しリアルタイムで表示することができます。また、物理値をグラフ化しリアルタイムでその変化をみることができます。
CAN通信のノードシミュレーション機能
CAN通信のノードシミュレーション機能として以下のモードが使用できます。
◆スロット送信モード
登録したフレームの設定に合わせてフレームの送信を行います。最大24フレームまで登録可能です。
- 周期送信
指定周期毎にフレームを送信します。 - イベント送信
特定条件のモニタフレーム検出やキー入力によりフレームを送信します。 - イベント周期送信
周期送信とイベント送信の両方のタイミングでフレームを送信します。
◆バースト転送モード
特定のフレーム、もしくはログをCANバスの負荷100%状態で送信します。
◆ログ再生モード
読み込んだログファイルにしたがってフレームを送信します。
CAN通信のモニタリングデータ解析機能
- シグナル値測定
特定IDのシグナル値の変化をトレースします。 - バス負荷計測
任意の単位時間あたりのバス負荷を計測します。 - フレーム周期計測
特定IDのフレーム間隔を測定します。 - ゲートウェイフレーム遅延時間計測
CANバス2ch以上の同時モニタリング時にゲートウェイ対象フレームのゲートウェイ遅延時間とメッセージロストを計測します。 - ゲートウェイピーク計測
CANバス2ch以上の同時モニタリング時にゲートウェイ対象フレームをゲートウェイ側で保留したピーク値を計測します。
マルチチャンネル対応CANバスアナライザ
最大6chのCAN通信バスの同期モニタリングや、バス間のゲートウェイ解析が可能なマルチチャンネル対応CANバスアナライザです。
MicroPeckerを複数台組み合わせることで、複数CANバスのモニタデータを同期して取得することが可能です。
MicroPecker LIN Analyzerと組み合わせれば、CAN/LIN同期モニタリングを1つのGUIアプリケーションで最大6chのモニタデータ表示や複数chデータのMIX表示が可能です。
また、MicroPecker RAMモニタとの同期モニタリングも可能です。
コンフィグレーションファイルコンバータツール
ユーザ専用ページからはCANコンフィグレーションファイルのコンバータツールがダウンロード可能です。
サニー技研製CANアナライザ《S810-C2》のコンフィグレーションファイルやCANコンフィグレーション情報ファイルから、シミュレーションフレームの設定情報などを読込み、MicroPecker CAN Analyzerへ設定することが可能になりますので、既存ユーザの方にはこれまでの資産を生かしてスムーズにMicroPecker CAN Analyzerへと移行が可能です。
デモ動画
Micro Pecker CAN Analyzer 基本操作編
製品仕様
製品型名:《S810-MP-A1》
製品名:MicroPecker CANバスアナライザ
◆同梱品
- MicroPecker本体
- MicroPecker用CANケーブル
- USB延長ケーブル
- ソフトウェア、マニュアル(Webサイトからダウンロード)
◆MicroPecker本体仕様
ホストインターフェイス | USB 2.0 High Speed(480Mbps) | |
ホスト動作環境 | PC[*1] | IBM PC/AT互換機 |
OS[*2] | Windows 11(64bit), 10(64bit), 8.1(64bit) | |
CPU | Celeron 1.6GHz 以上を推奨 | |
ハードディスク | 50Mbyte以上の空き容量[*3] | |
メモリ | 1Gbyte以上を推奨 | |
USBポート | USB2.0(High Speed)対応で、接続するMicroPecker本体の台数分必要[*4] | |
ディスプレイ | 解像度:1024×768以上を推奨 | |
その他 | モニタ、キーボード、マウス | |
電源 | USB Bus Power(5V、400mA) | |
寸法[*5] | 62(W)×30(D)×12(H)mm | |
重量 | 35g |
[*2]:仮想環境での動作は非対応です。
[*3]:ロギングファイルをローカルハードディスクに保存する場合は、十分なハードディスクの空き容量を確保してください。
[*4]:外付けのUSBハブを用いて接続する場合は、必ずセルフパワー対応機器を選定いただき、外部より電源を供給した上で接続してください。USBハブをバスパワー駆動で接続した場合、動作しない、または不安定になることがあります。
[*5]:寸法には、接続端子の突起部は含まれておりません。
◆MicroPecker用CANケーブル仕様
信号 | CAN-Hi、CAN-Lo、GND ※Dsub9Pin コネクタを使用 |
ケーブル長 | MicroPecker~ドライバユニット:150mm ドライバユニット~Dsubコネクタ:350mm 全長:500mm |
シールド | あり |
◆オプション製品:CAN 1chクリップケーブル《S810-MX-CB1》
本製品をMicroPecker用CANケーブルに接続することで、ターゲットへの接続をDsub端子からICクリップに変更が可能です。
※本製品はオプション製品です。標準セットには同梱されていません。
S810-MX-CB1参考資料.pdf
色 | Function |
白 | CAN Hi |
青 | CAN Lo |
黒 | GND |
機能仕様
MicroPecker CANバスアナライザ仕様
マルチチャネル同期機能 | |
対応チャンネル数 | 1CH/1台、MicroPecker最大6台までの同時接続が可能 |
同期機能 | モニタタイムスタンプ、送信タイミング、ログ再生送信タイミング |
モニタ機能 | |
タイムスタンプ分解能 | 1µsec |
ロギング容量 | ロギング先のディスク容量に依存 |
トリガモード | フリーRUN、開始トリガ、終了トリガ |
トリガ条件 | 指定フレーム受信 |
ロギング出力先 | ファイル、画面上(最大40万レコード) |
ロギング書式 | テキスト(CSV)、16進数出力 |
RAMモニタとのタイムスタンプ同期 | 対応 |
通信ボーレート | 簡易設定では、以下の4種類が選択可能 125kbps, 250kbps, 500kbps, 1Mbps 詳細設定では、プリスケーラや各セグメントの設定により、フレキシブルな設定が可能 |
シグナルモニタ機能 | |
シグナル設定数 | 64 |
エンコード形式 | なし/物理値/論理値/BCD変換/ASCII |
モニタ中のシグナル表示 | 対応 |
モニタ中のグラフ表示数 | 1 |
シミュレーション送信機能 | |
送信時間の分解能 | 1msec |
設定フレーム数 | 24フレーム(Remote受信運用時は、22フレーム) |
フレーム種別 | 周期送信、イベント送信、イベント周期送信 |
送信周期 | 1ms~60000msの範囲で設定可能 |
初回送信オフセット | 0ms~60000msの範囲で設定可能 |
送信カウント | 0~1000回の範囲で設定可能(0は制限なし) |
イベント種別 | フレーム受信トリガ、キートリガ |
イベント検出後の送信Delay | 0ms~60000msの範囲で設定可能 |
同一フレームの送信間隔保証期間 | 1ms~59999msの範囲で設定可能 |
シグナル送信 | 対応 |
ログ再生送信機能 | |
送信時間の分解能 | 1msec |
先頭フレーム送信オフセット | 0ms~60000msの範囲で設定可能 |
ログ再生開始タイミング | モニタ開始、フレーム受信トリガ、キートリガ |
転送モード | リピートモード、単転送モード |
バースト転送機能 | |
1Frame送信 | 対応 |
ログバースト送信 | 対応 |
ログ解析機能 | |
ゲートウェイ遅延解析 | ゲートウェイ対象フレームのゲートウェイ遅延時間を計測 |
ゲートウェイメッセージ消失検出 | ゲートウェイで消失したメッセージの検出 |
ゲートウェイ滞留数ピーク値解析 | ゲートウェイ対象フレームをゲートウェイ側で保留したピーク値を計測 |
バス負荷解析 | 任意の単位時間あたりのバス負荷計測 |
シグナル解析 | 特定IDのシグナル値のトレース |
フレーム周期解析 | 特定IDのフレーム周期を測定 |
シグナル値変換によるログファイル出力 | 対応 |
無償オプション製品
MicroPecker CAN アプリケーション開発ライブラリ
MicroPecker CAN アプリケーション開発ライブラリは、MicroPecker を制御するAPI群を提供する開発キットです。MicroPecker CAN アプリケーション開発ライブラリが提供するAPI群を活用することで、ユーザ作成のWindowsアプリケーションからMicroPecker CAN Analyzerを制御することが可能です。
本製品を利用することで、MicroPeckerをインターフェイスにして、CANバスモニタリング、CANフレームメッセージ送信が可能なカスタムアプリケーションの作成が可能です。
本製品は専用ページから無償ダウンロードが可能です。
MicroPecker アプリケーション開発ライブラリの詳細はこちらをご覧ください。
本製品は組込みに関するお問い合わせ等の技術サポートには対応していません。お問合せ、技術サポートをご希望される場合は、別途、サポートパックへのお申し込みが必要です。
製品型名 | 製品名 |
S810-MP-SDK2N | MicroPecker CAN アプリケーション開発ライブラリ |
S810-MP-SDK-SPT | MicroPecker アプリケーション開発ライブラリ サポートパック |
◆MicroPecker アプリケーション開発ライブラリ 開発環境
開発言語 | Cインターフェイスを利用できるいずれかの言語 (Visual C++(7.1以降)、Visual C#、Visual Basic.NET等 |
PC | Microsoft Windowsが動作するIBM PC/AT互換機 |
対応OS[*1] | Windows 11(64bit), 10(64bit), 8.1(64bit) |
CPU | Celeron 1.6GHz 以上を推奨 |
ハードディスク | 50Mbyte 以上の空き容量 |
メモリ | 1Gbyte 以上を推奨 |
USBポート | USB2.0 搭載(Hi-Speed) |
画面解像度 | 1024×768 以上を推奨 |